頭にやさしい新雑学読本〈1〉川と日本人 田舎をめぐる謎 (快楽脳叢書)



頭にやさしい新雑学読本〈1〉川と日本人 田舎をめぐる謎 (快楽脳叢書)

商品カテゴリ:一般教養,雑学,実用知識,学習
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細かいことに目くじらを立てなければ面白い一冊

 本書は同文書院で出版している『快楽脳叢書』シリーズの一冊で、テーマに沿って雑学的知識を寄せ集めたものですが、題名は「川と日本人 田舎をめぐる謎」ですから何がテーマか、すらも判然としません。そういった固いことで目くじらを立てなければ、なかなか楽しい読み物です。

 本書の問題意識は、まえがきにもある通り、「川はとてもデリケートです。季節や天候にもすぐ反応するし、人間が何かの力を加えればたちまちに変化します。(中略)人間はこのデリケートな自然と、これからもずっと付き合っていかなくてはなりません。そのためにも、もっともっと川のことを知ってほしい(P. 3)」というものです。筆者の視点は、例えるならば、川に孫を遊びに連れて行った祖父が孫に解説するようなものです。本書の随所にこうした目線が現れており、共感します。

 収録されている雑学は、水の美味しさの秘密や漁獲量と上流の森林の関係、川の流程や流域面積の上位3位、江戸とパリのし尿処理の比較、雨の匂いの秘密、など多種多様です。個人的には中華料理・西洋料理でスープを使う理由は発見でした。中国大陸やヨーロッパの水はカルシウムやマグネシウムが多い硬水です。一方、日本は軟水で、硬水に比べて含有ミネラルが3〜4分の1程度しかありません。日本の水に慣れた日本人にとっては中国や欧州の硬水は飲みにくく、お腹を壊したりします。当然、硬水は料理にもそのまま使うことができません。そこでスープの登場です。スープを作るために煮込む鶏や牛、豚の骨や筋肉にはゼラチン質が含まれており、これが水に含まれるカルシウムやマグネシウムと結び付きアクとなって取り除かれます。中華料理や西洋料理で常に深い寸胴鍋でスープをコトコト煮立たせているのは、ダシをとるだけでなく、日本料理のお湯を沸かしているのと同じ意味がある、という指摘はなるほどと思いました。お時間があればぜひ手に取って下さい。



同文書院




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